♡SMALL KINDNESS - HAPPY THANKSGIVING♡



明日はアメリカの祭日
感謝祭=Thanksgiving

このサンクスギビングは日本のお正月にとても似ていることに気がつきました、なぜかというと、この日は、それぞれの家庭が代々続いたレシピーを使ったターキー料理に腕をふるい、家族や親戚たちと一緒にお祝いする日だからです、日本のおせち料理の習慣に似ていますね。

もともとはイギリスからアメリカ・マサチューセッツ州のプリマス植民地に移り住んだピルグリムファーザーズが、最初の収穫記念のために始まったことをきっかけに、神様に感謝をささげる宗教的な意味が強かったのですが、今では宗教的な意味を持った祝日ではなく、1年間にあった色々なことを一人一人が思い起こし、家族・親戚や仲好しのお友達と感謝の気持ちをもってみんなで食事をしながら語り合いましょう、という大切な家族行事のひとつになっています。

そのサンクスギビングを前にして、今日は身近でおきた心あたたまる実話を、みなさんにお伝えしたいと思います。

今から1週間前、ジョッシュと私の住んでいるアパートのドアの下に、見知らぬ人からの手紙が届きました。差出人は同じアパートに住む、ローリー・ダービンさんという女性から。”みなさんのヘルプが必要です、協力してください。” という文章で始まったこの手紙には、私達のアパートのドアマン・ピエドロの8才になる息子さんが病気で苦しんでいるということが書いてありました。

ドアマンという職業は、この言葉通りアパートの出入口にいつも立ち、住民だけでなく外からのゲストを対応してくれたり、不審な人が入ってこないように住民を守ってくれる役割の人たちのこと。24時間体制なので当然交代制。そのために1つのビルがかかえているドアマンの数が大勢いるのが、マンハッタンの一般的なアパート事情。

その大勢の私達のドアマンの中で、ダントツ明るくいつも笑顔でハローと話しかけてくれるピエドロは、住民の小さな子どもたちの間でも人気度抜群、第一位。

ローリーさんも小さなお子さんを持つお母さんなので、ピエドロとはいつも子どもの話題で話しがはずみ彼の家族のことも知るようになった、とレターは続きます、、、3年前に息子さんを襲った病名は白血病、その当時の治療はうまくいき、すっかり元気になったと思っていた矢先に、最近また再発してしまったというのです。

今回ばかりは、普通の治療では助からない、どうしても骨髄移植(こつずいいしょく)をしなければならないこと。実際自分と相性のいい骨髄を探すのはとても大変なことなのに、息子さんの5才年上の13才の娘さんが、弟のために自分の骨髄を移植してほしいと調べてみたら、なんとピッタリマッチしたというのです! そして、、、12月初旬に手術をすることが決まったにも関わらず、その費用の莫大な金額にかなりのショックを受けているというのです。

そしてローリーさんは続けます、”私達も今不況時代を迎え、自分たちの生活だけでも精一杯だということもよくわかっているつもり、でも、いつも私達を笑顔で見守ってくれているピエドロの力になんとかなりたいと思っています、ですからこのアパートに住むみなさんの中で、もし私と一緒にドネーション=寄付をしてくださる方がいれば、是非とも協力してください、たとえ10ドル(1000円相当)であっても意味あることだと私は思います。” 

早速ジョッシュと相談をして気持ちの額を封筒にいれ、いままで一度も会ったことのないローリーさんのアパートのベルを鳴らして初対面したのが、つい5日前のことでした。始めて会った彼女は、まるで天使のような笑顔で私を迎えてくれました。“集まったドネーションだけで手術ができるような金額にならないこともよくわかっているわ。でも少なくともきっと何かの足しになることは間違えないでしょ。息子さんには絶対に助かってほしいの。その上、今、なんだかすっごく得した気分なの、だっていままで会ったことのない同じビルに住む人たちと、こうしていっぺんにお友達になれるんですもの!” と。

そしてサンクスギビングの前日の今日、ローリーさんからまたドアの下にレターが入っていました。

”住民のみなさん、このたびはピエドロの家族のために多大なるサポートをいただいたことを心から感謝いたします。みなさんの寛大なるお気持ちのお陰で、15,000ドル(150万円相当)の金額が集まりました。息子さんのアレックス君は手術の準備が始まったところです。またみなさんには随時術後の経過を報告をさせていただきます。

ピエドロの家族には、ドネーションをしてくれた人たちにお礼状など書く必要はないと伝えてあります、これは、彼が今、私達に礼状を書くことよりも、アレックス君との時間を大切にしてほしい、という私が勝手な判断をしたことを、どうかご理解いただければと思います。彼はみなさん一人一人にお礼を口頭で伝えたいと涙目で言っていたことだけはお伝えしておきます。

みなさんがピエドロファミリーに示した Make A Difference に改めてお礼を申し上げます、本当にありがとうございました。明日はサンクスギビングですね、どうぞ愛する人たちと共にステキな時をお過ごしください。22階に住むローリーより”

寒いニューヨークの今日、心の中はなんだか今、とってもポカポカとした気持ちです。
Happy Thanksgiving♡♡♡